子どもの歯並びが悪い状態を放置するリスクと矯正方法!
こんにちは。大阪府摂津市、大阪モノレール「南摂津駅」より徒歩3分にある歯医者「さきがけ歯科クリニック摂津本院」です。
子どもの歯並びが気になっていても、矯正治療には時間とお金がかかります。ただでさえ忙しい子育ての時期「歯並びは気になるけれど、もう少し様子をみよう」と考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、歯並びが悪いまま放置しておくと、健康面での弊害も考えられます。
この記事では、子どもの歯並びが悪い状態を放置するリスクと、矯正方法について紹介します。「いずれは矯正治療を」と考えている人は、ぜひ参考にしてください。
目次
子どもの歯並びが悪くなる原因
生え替わりが起こったり顎が成長したりするため、幼少期の歯並びは変化しやすいです。また、これからどうなるのかを予想するのも難しいでしょう。両親の歯並びが悪ければ「歯並びが遺伝するのではないか」と心配になることもあるかもしれません。
しかし、歯並びを決めるのは遺伝だけでありません。生活習慣も大きな要因です。ここでは、歯並びが悪くなる主な原因を確認しましょう。
遺伝
親の歯並びが悪いからと言って、子どもの歯並びが必ず悪くなるわけではありません。
しかし、顎の形や大きさ、歯の大きさは遺伝することがあります。これらは歯並びを形成する大きな要因ですので、両親と似た歯並びになる可能性はあります。
口呼吸
口呼吸をすると、口が開いたままの状態になります。本来上顎についている舌の位置が下がり、口周りの筋肉のバランスが崩れます。舌の位置が低いと、内向きの圧力が強くなり、歯が押されて歯並びが乱れることがあります
習慣
舌で歯を押すなどの舌癖、指しゃぶりや唇を噛むクセは、歯に過剰な力をかけます。1回で強い力がかかって歯が移動することはほとんどありませんが、癖が続いて力がかかり続けると、少しずつ歯が移動して歯並びが悪化する可能性があります。
うつ伏せ寝や頬杖などの日常のクセ、無意識の食いしばりや歯ぎしりも、歯並びに悪影響を与えます。
虫歯
虫歯や歯周病があると、そこを避けて片側だけで噛むクセがつくことがあります。噛まない側は唾液による自浄作用が低下して、虫歯や歯周病が進行しやすくなります。症状が進行すると歯槽骨が溶けるため、歯が移動しやすくなり歯並びにも悪影響を及ぼします。
子どもの歯並びが悪い状態とは
子どもにとっての歯並びが悪い状態とは、単に歯並びが重なり合ってまっすぐに並んでいないだけではありません。順番に解説します。
出っ歯
上の前歯が飛び出ている状態で、上下の歯の間が4mmを超えると出っ歯と判断されます。歯が突出しているため、口が閉じにくくなります。
すきっ歯
歯と歯の間に隙間がある状態です。顎に対して歯が小さいことや、歯の本数が少ないことが原因で生じます。
叢生(そうせい)
歯が顎のスペースに収まらず、重なり合っていたり、前後に飛び出ていたりします。乱ぐい歯と呼ばれることもあり、八重歯も叢生に含まれます。
開咬(かいこう)
奥歯を噛み合わせたときに前歯に隙間ができ、きちんと噛み合わない状態です。オープンバイトとも呼ばれています。指しゃぶりや舌のクセなどの生活習慣で起こることが多いです。
下顎前突
下の歯が上の歯より出ている状態で、受け口や反対咬合とも言われています。成長するにつれて悪化する傾向があります。
過蓋咬合(かがいこうごう)
上の歯が下の歯を深く覆い隠す状態です。ディープバイトとも呼ばれています。下の歯が上の前歯の裏側や歯茎に当たり、傷つくことが多いです。
子どもの歯並びが悪い状態を放置するリスク
子どもの歯並びが悪い状態を放置すると、見た目の問題だけでなく、健康面でさまざまな悪影響が考えられます。
虫歯や歯周病になりやすい
歯並びが悪く、重なっている部分が多いと、毎日歯磨きをしていても磨き残しができます。また、すきっ歯の場合は、食べ物が歯の間に詰まりやすくなります。
いずれも、虫歯や歯周病のリスクを上げる要因です。
咀嚼機能が低下しやすい
出っ歯や開咬、下顎前突などは、噛み合わせが悪い状態なので、しっかり食べ物を噛むことが難しくなります。十分に咀嚼されないまま食べ物を飲み込むと、消化器官に負担をかける可能性があります。
発音がしにくい
歯並びの悪さから、滑舌が悪くなったり、舌の動きが悪くなったりすることがあります。とくに、影響が出やすいのは、サ行、タ行、ナ行などです。
顔が変形する可能性がある
歯並びの悪さから片方ばかりの歯で噛むと、片方の筋肉だけが発達し、顔の形が左右不均衡になったりゆがんだりします。顎の位置にずれが生じると、顎の位置が変わることも考えられます。
また、子どものころの歯並びの悪さは骨格の成長を妨げるため、将来的に顔の輪郭に悪影響を与える可能性も否定できません。
顎関節症になりやすい
歯並びがわるいと、噛む力が偏りやすく顎に負担をかけることが多くなります。また、夜間の歯ぎしり、食いしばりも起こりやすくなりますので、顎関節症になる可能性もあります。
見た目に自信を持てないことがある
成長とともに、歯並びが悪いことにコンプレックスを感じる子どもは少なくありません。口元を隠して話すようになったり、人前で笑うのを避けるようになったり、対人関係に影響を及ぼすこともあるでしょう。
子どもの歯並びを矯正する方法
子どもの歯並びを矯正する方法は、口腔内の成長過程で変わります。それぞれ解説します。
乳歯期
下顎前突の傾向が見られる場合は、成長とともに治療が難しくなるため乳歯の時期を対象に早めの治療が推奨されています。下顎前突の治療方法は、プレオルソとムーシールドというマウスピース型の治療装置が挙げられます。
就寝中と日中1〜2時間ほど使用して、顎の骨や筋肉の発達を促します。
混合歯列期
顎の成長がもっと加速するのが12歳頃です。それまでの6歳から12歳ころまでは、乳歯から永久歯への生え変わりが進みます。この時期を混合歯列期といい、顎を広げたり、正しく成長するように促したりしながら、歯を並べる土台を整える目的で治療を行います。
この時期に顎自体を広げる治療をしておくと、歯が並ぶためのスペースが確保されやすいので、将来的に抜歯せずに歯並びを整えることができる可能性が高まります。治療に使用する装置は、大きく取り外し式と固定式、顎外固定装置の3種類に分けられます。
取り外し式装置
中央のネジで調整しながら顎を広げる拡大床、上顎が前に出ている場合に使用されるワイヤーとプラスチックでできたバイオネーターなどがあります。下顎の歯列を拡大するリップバンパーや、マウスピース型の矯正インビザライン・ファースト、プレオルソなどがあります。
固定式装置
顎が広がるスピードが早い急速拡大装置、歯の裏側にワイヤーを装着するリンガルアーチなどがあります。
顎外固定装置
額や顎に装置を固定して、上顎骨を前方に成長させる装置、上顎前方牽引装置、下顎をカップ状のもので抑えるチンキャップなどがあります。
永久歯期
永久歯がすべて生え揃ったあとに始める矯正治療です。この時期の治療の目的は、大人の矯正治療と同じで噛み合わせや歯並びを整えることです。
治療方法も大人と変わりなく、ワイヤーを用いたマルチブラケット装置やマウスピース型矯正装置を使用して歯並びを整えます。
子どもの矯正治療は何歳から?
子どもの矯正治療は、治療内容に応じた効果が出やすい時期があります。実年齢と歯牙年齢には同じではありませんので、ベストなタイミングで治療がスタートできるように、矯正を考えている場合は早めに歯科医師に相談しておきましょう。
先ほどもお伝えしましたが、下顎前突(受け口)の場合、成長とともに症状が悪化する傾向があります。乳歯期に治療を実施する場合、3歳ころから5歳ころまでが対象です。
乳歯と永久歯が混在している混合歯列期は、6歳〜12歳ころとされています。この時期に小児矯正を始めるお子さまが多いです。
すべての永久歯が生え揃ってから治療する場合、12歳以降から年齢制限はありません。永久歯が生え揃ってしまうと、顎のスペースを広める治療の効果はあまり期待できなくなるので、成人の矯正治療と同じ治療を実施することがほとんどです。
まとめ
子どものうちから歯並びを治しておくと、矯正治療の負担を抑えられることが多いです。正しい噛み合わせに矯正することで、口腔内の健康を手に入れやすくなります。
また、見た目がもっとも気になる年齢には歯並びが整っていることも、大きなメリットと言えます。将来的に矯正治療を考えているならば、治療効果が出やすい年齢に治療をスタートさせられるように早めに歯科医師に相談しておきましょう。
子どもの歯並びの矯正を検討されている方は、大阪府摂津市、大阪モノレール「南摂津駅」より徒歩3分にある歯医者「さきがけ歯科クリニック摂津本院」にお気軽にご相談ください。
当院は、虫歯・歯周病治療、小児歯科だけでなく、インプラント治療や矯正治療、予防歯科などにも力を入れています。恐怖症や嘔吐反射で歯科治療を受けられない方のために、静脈内鎮静法も対応しております。
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