インプラントは虫歯になる?注意すべき口腔内のトラブルとは
こんにちは。大阪府摂津市、大阪モノレール「南摂津駅」より徒歩3分にある歯医者「さきがけ歯科クリニック摂津本院」です。
インプラントは、歯を失った場合の治療法の一つです。顎の骨に人工歯根を埋め込むことで、失った歯の機能を補います。
「インプラントは虫歯にならないの?」「治療後に注意すべきトラブルはない?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
今回は、インプラントの概要と治療後に注意すべき口腔トラブルをご紹介し、虫歯になるのかどうか、トラブルを防ぐにはどうすれば良いのかを解説します。
目次
インプラントとは
インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋め込むことで、失った歯の機能を回復させる治療法です。顎骨にしっかりと固定されるので違和感が少なく、自分の歯のように使用できます。
事故や虫歯、歯周病で歯を失った方、先天的に無い歯がある方に、1本から対応することができます。外科手術が必要なので、全身的な疾患がある場合などは治療を行えないことがデメリットでしょう。
インプラントの特徴
ここでは、インプラントの特徴をご紹介します。
自分の歯のように使用できる
顎の骨に直接人工歯根が固定されるので違和感が少なく、自分の歯のように使用することができます。入れ歯では違和感や異物感を強く覚えた方でも、問題なく使用できるでしょう。
見た目も自然で、天然の歯との違いがわからないほどに仕上がります。
周囲の歯に影響しない
インプラント治療では、周囲の歯を削ったり、支えとしたりする必要がありません。独立して機能するため、周囲の歯に負担がかかることがないのです。
周囲の歯の健康を守りながら、失った歯を再建できます。
自費治療になる
インプラントには保険が適用されないため、自費治療になります。費用の相場は1本あたり30万円〜40万円程度です。保険が適用される入れ歯やブリッジの費用と比較すると高額になります。
ただし、インプラントの寿命は10〜15年とされており、メンテナンス次第では20年以上使えることもあります。入れ歯の寿命は4〜5年、ブリッジの寿命は7〜8年とされているため、インプラントの寿命が長いことが分かるでしょう。
高額ですが、定期的に作り替える必要がないので、コストパフォーマンスは良いと言えるかもしれません。
外科治療が必要
インプラントを埋入するための外科治療が必要になります。また、インプラントが顎の骨に固定されるのに時間がかかるため、治療期間が長くなります。治療期間は6ヶ月〜1年程度が目安です。
インプラントを埋入する箇所の骨が足りない場合は、骨の量を増やすための骨造成手術が必要になることがあります。その場合は、さらに時間がかかるでしょう。
インプラントは虫歯になる?
インプラントは人工物なので、虫歯になりません。素材はチタンもしくはチタン合金で、人工歯部分はセラミックで作製されることが多いです。
どちらも非常に丈夫な素材であり、天然歯のように虫歯菌の影響を受けません。
インプラント治療後に注意すべき口腔内のトラブル
インプラントは、前述の通り虫歯にはなりません。
しかし、治療後に全くトラブルが起こらないというわけではありません。ここでは、インプラント治療後に注意すべき口腔内のトラブルについて解説します。
インプラント周囲炎
インプラント治療後にもっとも注意したいトラブルが、インプラント周囲炎です。インプラント周囲炎は、天然歯の歯周病とも呼ばれており、インプラントの周囲組織が歯周病菌に感染して起こります。
インプラントは人工物ですが、周囲の顎の骨や歯茎は自身の組織です。歯周病菌に感染して周囲の組織が炎症を起こすリスクがあります。
インプラント周囲炎が進行すると、インプラントがグラグラするようになります。重度にまで進行すると、インプラントが脱落することもあります。
天然歯の歯周病と比較して進行しやすいので、インプラントを長く維持するためには予防することが重要です。
インプラントが固定されない
インプラント治療後にすぐに起こりやすいトラブルの一つです。インプラントは、チタン製の人工歯根が骨と完全に結合することで機能します。
チタンの性質により通常はしっかりと固定されますが、何らかのトラブルにより固定されないことがあります。インプラントが適切に埋入されていない場合や、ドリルが顎骨にダメージを与えた場合などが考えられます。インプラントのやり直しなど、適切な対応が必要になります。
インプラントの欠け・脱離・緩み
インプラントの人工歯部分が欠けたり、脱離したりすることがあります。また、人工歯部分の取り付けが緩むこともあるでしょう。
噛み合わせなどが影響していることが原因の場合が多いです。人工歯部分の修理や作り替えで対応できるでしょう。取り付けが緩んでいるだけであれば、装着し直せば改善できます。
インプラントの噛み合わせが悪い
上部構造である人工歯を取り付ける時は噛み合わせを丁寧に調整しますが、使用しているうちに噛み合わせが変化することがあります。噛み合わせが悪いまま利用していると、インプラントが欠けたり、インプラント周囲炎の悪化に繋がったりする可能性があります。
日々の使用で天然歯はすり減っていくので、噛み合わせは変化し続けますが、インプラントは耐摩耗性が高くあまりすり減りません。治療当時は噛み合わせに問題がなくても、徐々に悪化していくことがあるのです。
インプラント治療後の口腔内トラブルを防ぐには
インプラント治療後も、定期的に通院しなければなりません。定期的に状態のチェックを行い、メンテナンスを受けることで、トラブルを防いで長く使用し続けることができます。
ここでは、インプラント治療後の口腔内トラブルを防ぐ方法をご紹介します。
通院頻度を守る
インプラントの埋入手術をした後は、インプラントがしっかりと顎の骨と結合するまで、経過観察を行います。消毒や必要に応じて抜糸、固定状態の確認を行います。
しっかりと顎の骨に固定されたことが確認できるまでは、決められた頻度で通院し、必ず確認を受けるようにしましょう。痛みがないと問題ないと思うかもしれませんが、トラブルの多くは痛みなどの自覚症状が現れません。必ず受診するようにしましょう。
定期的にメンテナンスを受ける
インプラント治療後は、定期的なメンテナンスが必須です。トラブルが起きていないか確認し、トラブルがある場合には早めに対処をすることが大切です。そうすることで、長くインプラントを使い続けることができます。
メンテナンスでは次のような内容を行います。
状態の確認
インプラントとその周囲の状態を確認します。チェックする項目は、次の通りです。
- 噛み合わせ
- インプラントのグラつき
- インプラント周囲炎の有無
- 周囲の歯の虫歯や歯周病の有無
インプラントだけでなく、自分の歯のチェックも同時に行うので、お口の中全体の健康を守ることにつながります。必要に応じてレントゲン写真を撮影して、顎骨やインプラント体の状態を確認するので、目で見ただけではわからないトラブルに気づくことができます。
噛み合わせに問題がある場合には、噛み合わせの調整を行います。
クリーニング
フロスや歯間ブラシを使用しても、口内の汚れの80%程度までしか落とせないとされています。そのため、セルフケアだけでは磨き残しが発生します。
歯科医院のクリーニングでは、自分では除去しきれない歯垢(プラーク)や歯石を除去します。インプラント周囲を清潔に保つことができるので、インプラント周囲炎の予防につながるでしょう。
セルフケア方法の指導
インプラント周囲を衛生的に保ち、インプラント周囲炎を予防するためには、自宅でのセルフケアも重要です。自分の歯を歯磨きするように、インプラントの周囲もケアを行います。
定期的に歯科医院でセルフケア方法の指導を受けることで、日頃からインプラント周囲の汚れをしっかりと取れるようになるでしょう。
まとめ
インプラントは虫歯にはなりませんが、インプラント周囲炎などのトラブルを引き起こすことがあります。トラブルを予防するためには、定期的に歯科医院のメンテナンスを受けることが重要です。
インプラントやその周囲の状態を確認し、トラブルを早期発見し、問題がある場合には早めに対処を行います。クリーニングやセルフケア方法の指導も実施し、インプラント周囲炎を予防できるようにしていきます。
インプラント治療を検討されている方は、大阪府摂津市、大阪モノレール「南摂津駅」より徒歩3分にある歯医者「さきがけ歯科クリニック摂津本院」にお気軽にご相談ください。
当院は、虫歯・歯周病治療、小児歯科だけでなく、インプラント治療や矯正治療、予防歯科などにも力を入れています。恐怖症や嘔吐反射で歯科治療を受けられない方のために、静脈内鎮静法も対応しております。
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