インプラントに関する注意事項とリスク
インプラント治療は外科手術であるため、必ずリスクが伴います。
インプラント治療を受けるためには、必要な診察を行った上で、しっかりとした診断と治療を行うことができる設備の整ったクリニックを選ぶことが必要です。
目次
インプラント治療における問題点
インプラント治療は自費診療で保険が適用されないため、検討する場合はさまざまな観点から慎重に病院を選ぶ必要があります。
しかし、近年、NHKでも報道されたように、インプラントをめぐるさまざまなトラブルや、高額な治療費を請求しながら実際には治療を行わなかった大手医療法人が倒産するなどの問題が起きています。
インターネットが普及した現代では、「インプラント1本10万~」など、患者さんを惑わす悪質な広告も目立ちます。
安いからと安易に病院を選んだ結果、10万円どころか高額な費用を請求されるケースは後を絶ちません。
適切な検査を行い、適切な診断を行うための設備が重要である。
患者さんに適切な治療を受けていただくためには、適切な検査が欠かせません。
そのためには、まず歯科用CTなどの重要な設備が整っていなければなりません。
インプラント1本の手術規模は、親知らずの抜歯とほぼ同じです。
しかし、外科手術であるため、やはりリスクはゼロではありません。
適切な診断と安全な手術のためには、患者さんの身体と口腔内の状態を十分に把握することが大切です。現在の全身状態やアレルギー、服用している薬などを確認し、また、患者さん自身が体の不調や病気に気づいていない場合もあるので、内服血液検査などを行って全身状態を把握する必要があります。
患者さんによっては、治療が推奨されない場合があります
当然ながら、全身状態に不安がある場合は治療をお勧めしません。
また、お口の中や顎の骨の状態によっては、「インプラントと顎の骨がしっかり結合しにくい」という理由で、インプラントをおすすめしない場合もあります。顎の骨の量が少ない場合は、基本的にインプラント治療には不向きですが、同時に骨を増やす手術を行うことも可能です。
術者(歯科医師)のテクニック
当然、執刀医の経験や学歴も重要でしょう。
インプラント治療の経験が浅い歯科医師と、長年この分野に携わってきた歯科医師と、どちらが安心できるでしょうか。
私たち医療従事者は、常に新しい治療技術や知識を学び、必要に応じて新しい機器を導入し、患者さんに適切な治療を受けていただく義務があります。
インプラント材料について
また、インプラントに使用される金属は、アレルギーを引き起こす可能性が極めて低いものです。
インプラントに使用されるチタンは、生体との親和性が高い素材です。
患者さんのご協力も必要です
インプラントは骨と結合しますが、粘膜との結合が天然歯より弱いため、感染症にかかりやすくなります。
そのため、患者さんによる毎日の口腔内の清掃が重要です。
治療後、長期間にわたって良好な口腔内環境を維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
患者様のお口の清掃が不十分であったり、定期的なメンテナンスが行われなかったりすると、問題が起こりやすくなります。
治療後の状態を長期的に良好に保つために、定期的な検診を受けるようにしましょう。
まとめ
入れ歯やブリッジに比べ、インプラント治療は自分の歯と同じように噛むことができる、本当に素晴らしい治療法なのです。
また、インプラント治療は、失った歯を補うだけでなく、きちんと噛めるようになることで、歯の予防(虫歯の予防)、全身の健康にも良い影響を与えます。
インプラント治療をきちんと行える環境が整っている病院ならではの、とても良い治療法だと断言します。